当院のはりとお灸について
経絡治療による根本治療
私が行っているのは『経絡(けいらく)治療』という古典医学に基づく治療法です。
12本の経絡(気の流れる道)を整えることで、
人間に元々備わっている自然治癒力を高める治療のひとつです。
東洋医学では、病気は五臓六腑の虚実から生じると考えます。
診断は問診、望診(色、形)、聞診(声、匂い)、切診(触診)で総合的に行いますが、
なかでも切診のなかの脈診、腹診、舌診は気血水の動きから身体の内の状態を診断し、
治療を決める重要な診察方法です。
治療では五臓六腑に配当される手足のツボを、鍼灸で刺激します。
とても軽い刺激ですが、自然治癒力を引き出し、体質を改善する力があるのです。
以上のような疾病の根本を治す治療を『本治法(ほんちほう)』、
それに対し、身体の表面に現れている症状に直接アプローチする治療を『標治法(ひょうちほう)』と云います。
当院では、鍼とお灸、本治法と標治法を組み合わせ、個々の体力や症状に合わせた最適な治療を行っています。
開業以来、婦人科、内科、耳鼻科、皮膚科、小児疾患、心の病や数々の難病など
整形外科領域以外の疾患も多く鍼療し、経絡治療の無限の可能性を実感しています。
また、病気ではないけれど体調がすぐれない、虚弱体質など未病の治療は
経絡治療の本領が発揮されるもので、私も得意とするものです。
経絡治療には身体と心にアプローチする潜在的な力があります。
症状の緩和だけではなく、本来の自分の人生を精一杯生きる力を育めるようサポートいたします。
気を整える繊細な鍼
古典医学に基づいた鍼治療では、
目には見えない“気”の流れに働きかけるため、繊細な手技が求められます。
身体への負担を最小限に抑えながら自然治癒力を引き出すことを大切にしており、
主に直径0.14mm〜0.16mmの極めて細い鍼を使用しています。
痛みをほとんど感じることなく、安心して受けていただけるのが特徴です。
鍼はすべて新品を使用し、衛生面にも細心の注意を払っています。
手足への刺鍼には、銀やステンレス製の職人による手作りの鍼を用いますが、
こちらも一回限りの使用としています。
小児や鍼の刺激に敏感な方には、刺さない鍼「鍉鍼(ていしん)」を使用します。
皮膚に軽く触れる程度のやさしい刺激で、全身のバランスを整えていきます。
多彩なお灸
当院の灸治療の大きな特徴のひとつが、症状や体質に応じて使い分ける多彩なお灸です。「お灸=温めるもの」というイメージを持たれがちですが、実はそれだけではありません。 慢性的な不調や冷えだけでなく、捻挫やぎっくり腰などの急性症状にも対応できるのが、お灸の大きな魅力です。
当院では、紫雲膏灸・糸状灸・知熱灸・ガーゼ灸・灸頭鍼など、 目的や刺激の強さに応じてさまざまな種類を使い分けています。 火傷をつくらない、やさしい刺激を大切にしています。
気に作用する鍼に対し、お灸は血へ働きかけます。 血(けつ)を増やし巡りを助けることで、心身をやさしく立て直していく。 お灸には、そんな奥深く頼もしい力があります。

セルフケア商品の販売

ご自身での体調管理に役立つ商品を取り扱っております。
初めての方でも使いやすい『はじめてのお灸 moxa』や、
煙や匂いが気にならない『火を使わないお灸 太陽』、
手軽にツボを刺激できるシールタイプの鍼『パイオネックス』など、
セルフケアに取り入れてやすいアイテムをご用意しています。
また、「せんねん灸」のすべての商品についてお取り寄せが可能です。
たくさん使いたい方やご家族と共有したい方には、
業務用サイズでのご注文にも対応しておりますので、
ご希望の際はお声がけください。
ご購入の際には、使い方やおすすめのツボも丁寧にご説明いたします。
どうぞ安心してご相談ください。